オリジナル部品
我々のチームでは工房大倉様に加工などを支援してもらいながら多くのオリジナルパーツを取り入れてレースに臨んでいます。
ということで今回は機械系の部品について少し公開したいと思います。
KV-BIKE競技は市販されている自転車のフレームを使用しなければならず、モーターなどを取り付ける部品やモーターの出力を伝達する機構は自分たちで用意しなければなりません。
動力伝達には主に「チェーン方式」と「ギア方式」、モーターとタイヤが一体となった「ダイレクトドライブ方式」がなどがあります。
チェーン方式は一般的な自転車と同様にスプロケットをチェーンでリンクすることで駆動し、スプロケットの歯数の組み合わせを変更することでタイヤの回転数を変化させることができます。伝達効率・比較的簡易な構造・安定性などからエコラン競技でもチェーン方式を採用しているチームは多いです。
ギア方式はチェーン方式と異なり、歯数の異なる歯車をかみ合わせることで動力を伝達します。歯車方式では歯車や構成する部品の精度に大きく影響されることがあり、高い部品の加工精度などがなければ成立しませんが伝達効率はチェーン方式よりも高いとされており、上位チームはこの方式を採用しているところが多いです。
前回大会までは我々のチームでは上にあげたように比較的簡単に安定した駆動性能が得られるチェーン方式を採用していました。しかし、ライバルチームに追いつくためにもより損失を減らすために今年の春にギア方式に設計変更していました。
部品設計はメンバーのほうで行い、部品加工を工房大倉様にお願いするという形で製作しました。
夏に行った走行テストで無事トラブルなどが発生することなく走ることができました。
車体重量は増加してしまいましたが、今までは13㎏程と15kg規定重量未満でバラストを搭載していましたが、ギア方式に変更後は14.5㎏ほどとちょうどいい感じの重さになっていました。
ちなみにこの走行テストでは電気系の新兵器の動作チェックも兼ねて行いましたがそちらは次の記事にまとめたいと思います。